明治40年(1907年)創業のお宿です。「長岡1号温泉」、また「実篤の宿」として、知られています。 少し早い到着でしたが、チェックインでき、部屋に入れていただきました。チェックインの時から、女将や仲居さんがとてもウェルカムの対応をしてくれました。 2階の部屋からはピンクの芍薬などが咲きほこっている庭が眺めれました。源泉が出てる櫓も見えて、源泉が流れている音が滝のように聞こえます。 今回の部屋は、和室が3部屋もあり、真ん中の部屋にベット、庭の方には座卓テーブル、またもう一つの部屋には椅子セットがありました。 さて、お風呂ですが、こちらの宿の温泉は長岡温泉元湯「1号の湯」です。 宿の初代が所有畑の地の中央にお湯がむくむくと湧き出ているのを発掘し、これが長岡温泉の1号の湯となり、同年初の旅館として開業したのが、長岡温泉の始まりとの事です(現在は古奈温泉と併合し伊豆長岡温泉となった)。 お風呂は男女入替制で、予約制貸切風呂(無料)、大浴場の二種類の内風呂、二種類の露天風が楽しめます。 お風呂の蛇口からも温泉がでます。 お湯は内湯も丁度良い湯加減で、露天風呂でも内風呂でもゆっくりくつろぎました。 大きい方の大浴場には、湯がゴウゴウと湯船に入ってきて、地球の息吹を感じました。 また貸切風呂は「はいから浴場」を利用しました。初めは源泉で熱すぎて入れずだったので、水を入れて入りました。半露天です。 夕食は、会場食と思ってましたが、個室にて用意してくれました。 前菜、鍋などはセッティングされてましたが、後は数回に分けて、出来立てが運ばれました。 宿の部屋を使った個室なので、プライベート感があり、ゆっくりゆったり食べました。 夕食は見た目も美しく、味も良かったです。 和食ですが、ビーフシチューも出て、味に変化もありました。 金目鯛釜飯も美味しかったです。 お酒の地酒は、1合が1100円から、300ccが1400円からでした。 食事は日本酒に合いそうだったので、地酒を頼みました。 食後は、ラウンジにて、女将がところてんを作ってくれました。つれあいはお酢とからしで、私は黒蜜でいただきました。お腹がいっぱいなのに、するっと食べちゃいました。つれあいは、「子供の時、おふくろかところてんを作ってくれたなぁ。」と昔を思い出してました。 朝食は、また同じ個室にていただきました。バランスの良い和食で、焼きたての鯵の干物や豆乳からの豆腐など、美味しくいただきました。食事時の仲居さんは親切丁寧な方でした。 食後はロビーラウンジにてコーヒーをいただきました。ラウンジからは、八重桜、藤の花、芍薬と白い花が咲いているのが見えて、華やかでとても美しかったです。 チェックアウト時も、女将と仲居さんがお見送りしてくれました。 温かいおもてなしと優しさのあるお宿でした。 さて、武者小路実篤先生は大正時代より日本を代表する文豪の一人です。 昭和になり実篤先生は神経痛を患い、長岡温泉を薦められて来荘したことが、いずみ荘と実篤先生との長い付き合いの始まりとの事です。 長期にわたって(20年)、1年の半分近くをいずみ荘で過ごし沢山の作品を世に出しました。 館内には武者小路実篤文学館があり、また館内いたるところ(お風呂内にも)、実篤先生の言葉や絵などが飾られています。 一番好きなのは、自分の部屋にも飾っている「君は君 我は我也 されど仲よき。」。もちろん館内にもありました。
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